癖を見抜く

基礎練習は嫌いだ。
むしろ大っ嫌いだ。
同じことを同じ目的じゃない人とやるなんて。
スクエアだってあれって取ってすぐ投げる練習でしょう。
ボンバーだってロングシュートを狙ってダメだったら?という含みも投げ手によってはミートだってあるんでしょうし。
目的がはっきりしない練習は本当に大っ嫌い。
先輩から受け継いだ練習をすることにもいつも疑問を持っていた。
ツーメン、ジャニスリ、振り子、ペッパー。
最初はできなかったから一生懸命だったけどある程度投げられるようになってからはいつも苦痛だった。だってできるんだもんね。
でも、その練習の意味を、先輩方がどうしてこの練習を取り入れたかを考えてみたらその練習が大好きになった。先輩方の動きがその練習の通りだったからだ。つまり練習は意思疎通のパスワードだ。こうきたらこうって。意思疎通。
振り子やペッパーで走らされながら投げ手の癖を見ていた。低いところからエアバンバックで投げるぞ、地面に落ちないから最後まで気をぬくなとか、サイドスローがめっちゃ速いからキャッチのタイミング早めとか。だからきつい練習も楽しかった。
そういうことをしていたから人の癖を見抜くのは早くなった。相手チームのキーマン(うまい人、そうでない人)を見つけるのもできるようになった。
おかげで初めてやる人とも全く不安がなかった。代表に行ってもむしろ楽しめた。知らない人の癖を見つけることは自分にないところを見つけることになるからだ。
今でもそれは続いている。

おかげで自分のアルテに限界を感じたのは宇都宮で開催された全日の決勝。今のBUZZBULLETSの吉川選手のサイドシュートを見てからだ。ここのこの角度でこのスピードでと思ったところに寸分違わぬディスクがあった。

それ以来、僕は吉川選手の大ファンだ。

コメント

人気の投稿